毎年、この話しはブログに書いてますね。でも、書かずにいられないんです。
あのアメリカ同時多発テロから、９年目を迎えようとしています。
毎年この時期になると、あの時の衝撃と緊張を思い出します。
私がハワイ大学にいた頃、とてもお世話になった「あきこさん」という日本人の友人が、その時まさにニューヨークにいました。しかも、あの世界貿易センタービル内の銀行で働いていたのです。
自分の部屋でくつろいでた私に父が、「テレビをつけろ！大変な事になったぞ！」と言ったので、何かと思いテレビをつけたら、信じられない光景が映っていました。世界貿易センター
ビルに旅客機が突っ込んだ・・・。
「これは、映画じゃないのか・・・。」
初めて感じる、身近に「戦争」が迫ってくる恐怖。
そして、次の瞬間・・・！「もう一棟のビルに、また旅客機が突っ込みました！」レポーターの叫ぶような声で、これは事故じゃない。戦争が起こるんだと感じました。
そして父が、「お前、あそこで大学時代の友達が働いてるんじゃなかったか！？」との問いかけで我に戻りました。
「まずい。この時間はオフィスで仕事を始めているはず・・・。」
すぐに、自宅、大使館、思いつく所は電話をかけまくりましたが、全く繋がらない。
そして、ビルが倒壊・・・。
もうその日は、全く眠れませんでした。
翌日もずっと電話をかけ続けましたが通じず、万策尽きたところ、あきこさん本人からメールが入りました。
「このメールも届くかどうかわからないけど、とにかく逃げ切った。生きているから。もうここで死ぬかもしれないと、本当に走っている途中で考えました。悪夢です。」
そして、私の電話が鳴りました。あきこさんからでした。
「あきこさん、大丈夫！？けがは！？」
「大丈夫。生きてるよ。」
あきこさんは、その日、本当にたまたま遅刻をし、急いで地下鉄の階段を駆け上がって地上に出ようとしていたところ、一機目がビルに激突。その衝撃は地下鉄構内まで伝わったらしいのですが、地震か何かと思ったそうです。
もう大丈夫かと地上に出た瞬間、２機目が激突。
その後の事は、後にあきこさんが友人と長崎に遊びに来てくれた時に話しを聞いたのですが、
「その場の惨状は、報道では伝わらないよ。」という事でした。
我々の世代が知らない「戦争を身近に感じる恐怖」を教えてくれたのが、このアメリカ同時
多発テロでした。
テロリストが突っ込んだ所は、あきこさんが働いていたオフィスのある階でした。あきこさんは、たくさんの仲間を失いました。
こういった出来事を踏まえ、「平和」のありがたさを学ばなければなりません。今日、当たり前の様に生きている事。愛すべき家族や仲間が、当たり前の様に私のそばにいる事に心より
感謝します。